恐怖のドキドキを、人は恋と間違える
心臓の高鳴りに、脳はその場でいちばんそれらしい理由を貼る。相手が魅力的なら、それは恋になる。
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心臓の高鳴りに、脳はその場でいちばんそれらしい理由を貼る。相手が魅力的なら、それは恋になる。
理屈は無事でも、感情の信号を失った人は、損な選択を繰り返す。判断は感情に支えられている。
同じ額でも、失う痛みは得る喜びの2倍以上重い。人は損を避けるために、割に合わない賭けをする。
固定されたはずの記憶も、思い出した瞬間に不安定になり、書き直せる状態に戻る。
意味も理由もなく、ただ何度も接しただけで、人はそれへの好感を強める。馴染みが、好みを作る。
小さな選択と責任を与えられただけで、老人ホームの入居者は元気になった。統制感そのものが健康を左右する。
選択肢が多いほど良いとは限らない。多すぎると、人はかえって選ばず、選んでも満足度が下がる。
人は、嫌な出来事の後の落ち込みを長く見積もりすぎる。心には、自動で立ち直る仕組みがある。
人は起きている時間の半分近く、目の前と別のことを考えている。そして、そのとき幸福度は下がっている。
自分の属する集団への負のレッテルを意識させられると、その不安が容量を食い、本来の実力が出せなくなる。
「発散すればスッキリする」は逆だった。怒りをぶつけるほど、怒りも攻撃性も強まる。
恐怖には、意識を経ずに扁桃体が体を反応させる速いルートがある。反応が先、理解が後になる。
人が感じるリスクは、実際の確率とずれる。制御できず、未知で、恐ろしいものほど、過大に恐れられる。
脳は体の内部状態も予測している。感情は、体からの信号そのものより、脳の予想に強く形づくられる。
自分の態度を、内面を覗いて知るとは限らない。自分の行動を外から観察して、後から推し量っている。
社会的に排除されたとき、脳は身体の痛みと同じ領域を活動させる。「心が痛い」は比喩ではない。
感情は、体の高ぶりと、それを説明する状況の解釈から組み立てられる。高ぶりの意味は後づけで決まる。
ストレスと脳の働きは逆U字。適度な負荷は力を引き出すが、慢性的・過剰なストレスは脳を削る。
「◯◯があれば幸せか」と考えた瞬間、その◯◯を過大評価する。注目したものは、いつも実際より重く見える。